災害が起きたとき、何より大切なのは「自分の命を守る準備」ができているかどうか。その中で、頭を守るというのは意外と見落とされがちですが、実はものすごく重要なんです。
私自身、数年前に震度5弱の地震に遭遇したとき、照明器具が頭のすぐ横に落ちてきた経験があります。その時、「もし直撃していたら」と思うと、背筋がゾッとしました。防災ヘルメットって、そういう“万が一”の瞬間に、しっかりと自分を守ってくれる存在なんですよね。
日本では、地震・台風・土砂災害など、さまざまな自然災害が日常的に起こります。だからこそ、落下物や転倒などによる頭部のケガを防ぐために、防災用ヘルメットは“備えの基本”とも言えるアイテムだと私は思います。
2011年の東日本大震災以降、多くの学校や役所、企業でヘルメットの備蓄が進みましたが、最近では「家庭用」として個人で備える方もぐっと増えてきています。
防災ヘルメットが役立つ3つのシーン

① 地震時の頭部保護
地震によるケガの多くは、頭を打つことで起きています。照明が外れて落ちたり、食器棚の扉が開いて中身が飛んできたり……。
ヘルメットを常に身近に置いておくというのは、ちょっと大げさに感じるかもしれません。でも実際、頭を守れるかどうかで、命運が分かれることだってあるんです。
② 避難所への移動や待機中
建物が不安定になっていたり、周囲に瓦礫が散らばっていたりすると、移動中の安全確保も一苦労です。さらに、避難所に到着してからも、余震が続くことを考えると、しばらくの間はヘルメットをかぶっていた方が安心。
「見た目がちょっと気になるな」と思う人もいるかもしれませんが、実際に身につけていると不安感が少し軽くなるのも事実です。周囲の人がかぶっていると、それだけで「自分もつけようかな」という気持ちになりますし、集団の中での安心感にもつながると思います。
③ ボランティア活動や復旧支援
災害後の片づけや支援活動に関わる人も多いですよね。そういうとき、現場は思った以上に危険です。瓦礫や折れた木材、ガラス片が転がっていることもあり、頭上にも注意が必要。
防災用ヘルメットは、工事用とは違って軽くて扱いやすい設計のものも多く、長時間の作業でも快適です。「自分は大丈夫」と思わず、安全のために備えておくことが、結果的に人を助ける力にもつながると思います。
防災ヘルメットの種類と、それぞれの特徴とは?

防災用のヘルメットと一口に言っても、実はいくつか種類があります。それぞれのタイプに良いところと注意点があるので、「どんな場面で使うのか」「どこに保管するのか」など、自分や家族の暮らしに合ったものを選ぶことが大切です。
折りたたみ式ヘルメット:持ち運びやすく、家庭向けに最適
私がはじめて購入したのもこのタイプでした。防災リュックに入れておけるくらいコンパクトにたためて、いざという時にサッと取り出せるのが本当に便利なんです。素材も軽く、子どもでも簡単にかぶれるので、家族全員分そろえやすいのも魅力。
収納場所に限りがあるおうちや、職場のデスク下などに備えておくのにもぴったりです。
一体型ヘルメット:しっかり守る安心感
一方で、一体型のヘルメットは構造が頑丈で、装着したときの安心感があります。多少かさばるのは事実ですが、日常的な作業や、災害ボランティアのようなシーンではやはり頼もしい存在です。
ヘルメットは「かぶってナンボ」とよく言われますが、このタイプはフィット感や安定性がしっかりしていて、動いてもズレにくいのがいいですね。
工事用ヘルメットとの違いとは?
「家に作業用のヘルメットがあるから、それでいいかな?」と思う人もいるかもしれません。でも、防災用と工事用では目的がちょっと違います。
工事用は主に上からの落下物に対応していますが、防災用は軽さや携帯性、急な持ち出しを想定して設計されているものが多いです。中には厚生労働省の検定に合格した製品もあり、信頼性も十分です。
防災ヘルメットを選ぶときのポイント7つ

防災ヘルメットは、「とりあえずかぶれるからOK」というものではありません。本当に命を守る装備として、自分に合ったものを選ぶには、以下の7つのチェックポイントが役立ちます。
1. 安全基準と耐衝撃性能
選ぶならまず、SGマークや**労検マーク(厚生労働省の検定)**など、公的な安全基準に合格しているかどうかをチェック。これがあるだけで安心感が違います。
2. 重さとつけ心地
長時間かぶることを考えると、重さは意外と重要です。特にお子さんや高齢の家族には、300g前後の軽量モデルが理想。実際にかぶってみて、頭にフィットするかどうかも見ておきたいですね。
3. 通気性と快適さ
ヘルメットをかぶっていると、特に夏場はどうしてもムレがち。だからこそ、通気孔のあるタイプや、内側のクッションが工夫されている製品を選ぶと、快適に使えます。
4. 折りたたみ機能の有無
収納スペースに余裕がない場合や、非常持出袋に入れておきたい場合は、やっぱり折りたたみ式が便利。私も、車のトランクに常備しているのはこのタイプです。
5. 保管しやすいデザインかどうか
家族分をそろえると、どうしてもかさばります。だからこそ、積み重ねてしまえる形状や、専用の収納袋付きなど、省スペースで保管しやすいかどうかも見逃せないポイント。
6. 視認性とカラー選び
災害現場では、すぐに自分の居場所を知らせられる色が役立ちます。白やオレンジ、蛍光色は見つけやすく、夜間のことを考えると反射テープ付きがより安心です。
7. コストパフォーマンス
価格帯は1,500円から6,000円くらいまでと幅があります。安ければいいというわけではなく、「価格と安全性のバランス」をしっかり見極めることが大事。レビューやメーカーの実績をチェックすると選びやすくなりますよ。
【2025年最新】防災 ヘルメット おすすめランキングTOP10
信頼できる人気メーカーの中から、使いやすさ・機能性・価格のバランスが取れたおすすめのヘルメットを10点厳選してご紹介します。
1. 加賀産業 オサメット

- 価格:4,400円
- 本体重量:約375g
- 仕様:折りたたみ式、国家検定合格品
- 特徴:コンパクトで持ち運びに便利。使いやすく、家庭やオフィスにも最適。
- おすすめの人:家庭や職場での備蓄に向いている。
- 良い点:「軽くて使いやすい」「収納が簡単」と高評価。
- 気になる点:展開にコツがいる場合があり、初回は慣れが必要。

2. NO TOYO 折りたたみヘルメット BLOOM3 MOVO

- 価格:4,521円
- 本体重量:約540g
- 仕様:折りたたみ式、国家検定合格品
- 特徴:紐を引くだけで簡単に立体化。収納性抜群。収納出来る巾着まで付いている。
- おすすめの人:学校や職場での常備品におすすめ。
- 良い点:「収納時はコンパクト、使用時はしっかり」とかなり好評。
- 気になる点:しっかりしている分やや重量があり、長時間の装着には不向きとの声も。

3. 防災用ヘルメット 日本製 国家検定合格品

- 価格:1,980円
- 本体重量:約330g
- 仕様:一体型、国家検定合格品
- 特徴:コストパフォーマンス抜群の日本製。
- おすすめの人:予算を抑えつつ信頼性の高いものを求める方。
- 良い点:「軽くて快適」「価格以上の品質」と高評価。
- 気になる点:デザインがシンプルで個性に欠けるという意見も。

4. 常磐谷沢製作所 タニザワ防災ヘルメット ST#148-EZ

- 価格:2,600円
- 本体重量:約365g
- 仕様:一体型、国家検定合格品
- 特徴:軽量で長時間の装着でも疲れにくい。
- おすすめの人:ボランティアや現場での使用を考える方。
- 良い点:「フィット感が良い」と評価。
- 気になる点:安価な分、見た目や素材感に高級感はない。

5. カクメット KAKUMET Bタイプ

- 価格:約3,300円~4,373円(税込)
- 本体重量:約400g
- 仕様:
- 材質:ABS樹脂製
- サイズ:W238mm × H154mm × D297mm
- 頭囲対応:51~63cm
- 厚生労働省保護帽規格 国家検定合格品
- 使用区分:飛来・落下物用、墜落時保護用、電気用(7000V以下)
- 衝撃吸収ライナー付き
- スタッキング可能(5個重ねた時:約366mm、10個重ねた時:約631mm)
- 特徴:
- 世界初のスタッキングヘルメットで、省スペースでの備蓄が可能
- 内側の側面までたっぷりと入った衝撃吸収ライナーで、墜落時の頭部保護機能を強化
- 「クイックアジャストヘッドバンド」により、かぶってあご紐を引くだけで頭にフィット
- 豊富なカラーバリエーション(全11色)で、部署ごとの色分けによる安否確認がスムーズ
- おすすめの人:
- 企業や自治体での大量備蓄を考えている方
- 省スペースでの収納を重視する方
- 安全性と快適性を兼ね備えたヘルメットを求める方
- 良い点:
- スタッキング可能な設計で、収納スペースを大幅に削減
- 衝撃吸収ライナーにより、安全性が高い
- 簡単な装着方法で、緊急時にも迅速に対応可能
- 気になる点:
- 折りたたみ式ではないため、さらにコンパクトな収納を求める方には不向き
- 価格がやや高めで、予算を重視する方には選択肢が限られる可能性あり

6. 無印良品 折りたためるヘルメット MJ-FH2

- 価格:4,990円
- 本体重量:約450g
- 仕様:折りたたみ式、シンプルデザイン
- 特徴:インテリアに馴染むシンプルで美しいデザイン。
- おすすめの人:見た目も重視する方におすすめ。
- 良い点:「部屋に置いても違和感がない」と好評。
- 気になる点:他商品と比べると少し高価。

7. 防災用折りたたみヘルメット オサメットジュニア ホワイト

- 価格:4,227円
- 本体重量:約370g
- 仕様:折りたたみ式、子供向けサイズ
- 特徴:子どもの頭にフィットし、持ち運びも簡単。
- おすすめの人:家庭で子ども用の防災グッズを備えたい方。
- 良い点:「子供でも使いやすい」「デザインが良い」と好評。
- 気になる点:価格がやや高めとの声あり。

8. ミドリ安全 SC-19PCLVSRA3α

- 価格:7,445円
- 本体重量:約400g
- 仕様:PC製、通気孔付き、クリアバイザー装備
- 特徴:高い安全性と快適性、長時間使用向け。防災ヘルメットのハイスペックモデル。
- おすすめの人:災害ボランティアや作業用に。
- 良い点:「通気性が良く、視界も広い」との評価。
- 気になる点:価格が高く、個人使用では手が出にくいことも。

9. キングジム 災害ヘルメットセット HMS-200

- 価格:約5,982円
- 本体重量:約500g
- 仕様:ヘルメットと防災用品のセット
- 特徴:ヘルメット+防災用品が揃った便利なセット。
- おすすめの人:初めて防災グッズを揃える方、贈り物にも。
- 良い点:「必要なものが一式揃って便利」との声。
- 気になる点:セット内容が必要最低限で、カスタマイズ性は低い。

防災ヘルメットの正しい使い方と保管方法

正しい装着方法
- 額に深く被り、ヘルメットの先端が眉毛の上に来るように装着。
- あごひもは緩すぎず、指一本が入る程度に調整。
- 髪の毛が引っかからないように、後頭部の調整ダイヤルを合わせる。
メンテナンスと使用期限
- 樹脂製ヘルメットは約5年で交換が目安です。
- 傷やヒビがある場合は即交換。
- 定期的にほこりを拭き取り、直射日光や高温多湿を避けて保管しましょう。
防災用品としてのヘルメットの法的基準と認証
日本国内で流通している防災ヘルメットには、以下の基準を満たすものがあります。
認証名 | 概要 | 対象 |
---|---|---|
労検(厚労省検定) | 労働安全衛生法に基づく検定 | 工事・業務用 |
SGマーク | 一般消費者向けの安全認証 | 家庭用・防災用 |
JIS規格 | 日本産業規格による品質基準 | 業務・防災共通 |
これらのマークを確認することで、安全性の高い製品かどうかを判断できます。
防災グッズとしてのトータル備蓄計画における位置づけ
防災リュックや非常持ち出し袋の中に「水・食料・ラジオ・懐中電灯」などの定番アイテムは入っているかもしれませんが、ヘルメットが入っていない家庭は意外に多いです。
ヘルメットは「即行動できる状態」にしておくことが重要です。玄関や寝室の近くに常備し、すぐに取り出せる状態を保ちましょう。
防災訓練に参加してヘルメットの使用感を確認しよう
地域や企業で実施される防災訓練は、ヘルメットの装着感や実用性をチェックする絶好の機会です。実際に使ってみることで、以下のような確認ができます:
- 長時間着用しても痛くならないか?
- 家族全員が自力で装着できるか?
- 収納や持ち運びはスムーズか?
防災 ヘルメットの購入先と価格相場
オンラインショップでの購入
Amazonや楽天市場では、レビューや人気ランキングを参考にしながら選べます。タイムセールやセット割引を活用するとお得です。
ホームセンターでの取り扱い
コーナン、カインズ、DCMなどでも取り扱いがあります。実際に手に取って試着できるのがメリットです。
【FAQ】防災 ヘルメットに関するよくある質問
Q1. 子ども用の防災ヘルメットはありますか?
A. はい、子ども用に軽量でサイズ調整可能なモデルがあります。SGマーク付きなら安心です。
Q2. ヘルメットの使用期限は?
A. 樹脂製は5年が目安です。ヒビや劣化が見られたら即交換を。
Q3. 折りたたみ式でも安全ですか?
A. 安全基準を満たしている製品なら折りたたみ式でも安心して使用できます。
Q4. 防災リュックにはヘルメットも入れるべき?
A. 入れるのが理想ですが、収納に制限がある場合はヘルメットは別にすぐ取り出せる場所へ。
Q5. ヘルメットのカラーは何がいい?
A. 蛍光色や白、オレンジなど目立つ色が災害時にはおすすめです。
Q6. 通勤時の携帯用にもおすすめですか?
A. 折りたたみ式はコンパクトで持ち運びしやすいため、通勤・通学バッグにも適しています。
まとめ:家族の命を守るために、今こそ備えよう
「備えあれば憂いなし」。
防災ヘルメットは、災害時における“命の盾”です。必要だと分かっていても、後回しにしてしまいがちな防災準備。この機会に、ご家庭に合った防災ヘルメットを準備しておきましょう。
ランキングや選び方を参考に、安心・安全な製品を選ぶことが、家族を守る第一歩になります。
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